ソフトセンサーを活用したプロセス制御

プロセス産業において製品の品質改善や生産性の向上が求められており、設定値変更や外乱に対して迅速かつ安定に制御を行わなければならない。

プロセス制御ではPID制御やモデル予測制御が広く使用されているが、制御パラメーターの最適化や実プロセスのシステム同定には困難が伴うため、多くの化学プロセスではコントローラーの最適なチューニングがされないまま非効率的に運転されてしまっている。

これらの問題点はプロセスが大規模に、そして複雑になるにつれて顕著になる。そのため多くの現実のプロセスはコントローラーが十分にチューニングされないまま非効率的に運転されてしまっている。

そこで船津研究室では日常のプラント運転データから得られる情報を利用することで効率的なプロセス制御を行うことを目的とし、ソフトセンサーと その逆解析を応用した制御手法を開発している。提案手法ではプロセスの制御変数yを目的変数、操作変数Uとその他のプロセス変数Xを説明変数として構築し たソフトセンサーを使用する。ソフトセンサーの逆解析ではUの時間変化のひな型を定め、形を決定するパラメーターを様々に変化させることで最適な操作方法 を決定する。また逆解析の際にプロセスの運転条件をXとしてソフトセンサーに入力することで、その影響を考慮に入れる。

日常の運転データを用いて構築されるソフトセンサーを使用することでプロセスに対して負担のかかるインパルス応答などのシステム同定実験を省略 することが可能となる。また逆解析の際にオペレーターの経験やプロセスに対する知識を反映させることで、Uの操作量を効率的に最適化することが可能とな る。

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