有機化合物の自動構造推定システムの研究開発

既知化合物のスペクトルデータベースを利用する既存の手法とは異なり、新規な化合物でも推定可能な発見的アルゴリズムに基づく構造推定手法の確立に成功するとともに、2D-NMRスペクトルデータの活用手法の確立にも成功した。この研究は、「それはできたか」というステージに対するコンピュータ支援技術として位置づけられる。本システムはまず入力された分子式とスペクトルデータに矛盾しないすべての構造を組み立てる。そしてそれらの候補に対してNMRスペクトルの予測を行い、実測スペクトルと比較することによって候補構造の順位付けを行う。これによりユーザは上位にランクされたいくつかの構造を確認するだけで正解の構造を知ることができる。本システムはクライアントサーバ型のシステムであり、図はそのクライアント画面である。
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以上のように、分子設計は「何を作るか、それをどう作るか、それはできたか」という一連の流れの中で完結して行く。全体の最適化を実現するためには、これらの設計や予測を最適な形でナビゲートして行く知的情報基盤の充実が不可欠である。我々はこれを知識の地図と呼びその充実を図っている。